老後2000万円問題とデキュミュレーション
目次
- 1. はじめに
- 2. 老後2000万円問題とは?
- 3. 高齢者世帯の資産取り崩し
- 4. 老後の投資と支出の意思決定
- 5. おわりに
要約
- 老後2000万円問題が社会問題化してから7年が経過した。高齢化社会に向けて、老後生活を豊かにするためには自助努力が必要だとの意識を国民に植え付け、その後の制度整備につながったという点では大きな意味があったと考えられる。
- ただ、2000万円という金額が独り歩きしたのは問題である。
- 2000万円という金額は、平均的な高齢者世帯における家計収支の月間約5.5万円という赤字額から算出されたが、因果関係としては、2000万円超の資産額の結果として5.5万円の取り崩しが行われたと見るのが自然であろう。
- 高齢者世帯の状況を家計調査から見ると、金融資産は比較的多く保有しているものの、その取り崩しはかなり保守的であることがうかがわれる。
- この保守的な資産取り崩しを緩和するには、高齢者を取り巻く不確実性を取り除く必要がある。その一つの方法が、老後の投資と支出の意思決定に関するフレームワークを提供することである。