野村アセットマネジメント

特集コラム | 掲載日:2026/6/19

AI相場は米国だけではない

新興国株指数が注目される理由(後編)

AI相場は米国だけではない 新興国株指数が注目される理由(後編)

前編では、AI相場が米国の巨大IT企業だけでなく、台湾や韓国を含む新興国株指数にも波及しやすいことを整理しました。後編では、その背景を指数の構成銘柄から見ていきます。

1. 指数を動かすのは上位銘柄の存在感

新興国株指数は、幅広い国に分散しているように見えて、実際には一部の大型企業の影響を受けやすい指数です。特に、TSMC、サムスン電子、SKハイニックス など、台湾・韓国の半導体関連企業の存在感が大きい点が特徴です。
そのため、AI関連の需要拡大がこれらの企業の業績を押し上げると、新興国株指数全体にも波及しやすくなります。

新興国株指数の上位10銘柄

新興国株指数の上位10銘柄
国・地域は原則発行国・地域で区分しております。
2026年3月末時点
(出所)MSCIのデータを基に野村アセットマネジメント作成

上位銘柄① 台湾セミコンダクター·マニュファクチャリング·カンパニー(TSMC):AI向け半導体製造の中心企業

TSMCは、AI向けの先端半導体製造を支える中心企業です。加えて、先端パッケージングでも重要な役割を担っており、AI需要拡大の恩恵を受けやすい立場にあります。
AIブームは期待先行のテーマにとどまらず、実際の増産や設備投資につながっており、TSMCはその流れを映しやすい企業のひとつです。

上位銘柄② サムスン電子:メモリ需要の増加が追い風に

AIサーバーでは、計算用チップだけでなく、高性能なメモリも欠かせません。サムスン電子はこの分野に強みを持ち、AI投資の拡大による恩恵を受けやすい企業です。
需要の増加は販売数量の伸びだけでなく、製品構成や価格面の改善にもつながるため、業績の追い風として意識されます。

上位銘柄③ SKハイニックス:HBM需要拡大の恩恵を受けやすい

SKハイニックスは、AI向けで注目されるHBMに強みを持つ企業です。HBMはAI向けで重要性が高まっている高性能メモリであり、AIインフラ投資の拡大とともに需要が伸びやすい分野です。
そのため、SKハイニックスは、AI関連投資の増加が販売や収益に反映されやすく、新興国株指数の中でもAI相場の影響が大きい企業といえます。

2. まとめ :AI供給網の受け皿として新興国株指数に注目

新興国株指数がAI相場で注目される背景には、指数全体が幅広く分散しているように見えて、実際にはTSMC、サムスン電子、SKハイニックスといった大型半導体関連銘柄の影響を受けやすい構造があります。そのため、AI投資の拡大が業績期待を通じて指数全体に反映されやすい点が特徴です。
新興国株指数は地域分散の商品というだけでなく、AI需要の恩恵を受ける中核企業群を内包する指数として捉えると、値動きの背景を理解しやすいでしょう。

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       *MSCI ACWIをもとに委託会社が独自に円換算したものです。
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