投資の意味とは?
~資産形成だけではない国や企業、社会を支える役割~

Q 投資というと、お金もうけのイメージが強く、どこか後ろめたさを感じることがあります。投資にはほかの意味もあるのでしょうか? A 投資には将来に向けて資産を育てるだけでなく、国や企業の成長、新しい挑戦を支え、結果として社会によい変化をもたらす側面もあります。ここでは、投資が持つもうひとつの意味について考えてみましょう。

投資というと「お金を増やすもの」と思いがち

「投資」と聞くと、まず思い浮かぶのはお金を増やすことかもしれません。もちろん、将来に向けて資産形成をすることは、投資の大切な目的のひとつです。しかし、投資の意味はそれだけではありません。投資は、単に自分の利益を目指す行動ではなく、国や企業の挑戦や成長を支え、結果として社会に新しい価値を生み出していくことにもつながります。そう考えると、投資の見え方は少し違った印象になるかもしれません。

投資したお金は、国や企業の成長につながる

投資の対象は企業だけではありません。たとえば国債のように、国が資金を集める仕組みを通じて、社会基盤や公共サービスを支えることにつながる場合もあります。
では次に、企業への投資について見ていきましょう。投資家から集まったお金は、企業が成長していくための力になります。たとえば企業は、集まった資金をもとに

  • 設備投資を進める
  • 研究開発を行う
  • 新しい技術やサービスを生み出す
  • 事業を広げる

といった取り組みを進めていきます。投資家は、ただ値上がりを待つだけの存在ではありません。「この会社を応援したい」「この技術には将来性がありそう」「社会に役立つ企業にお金を託したい」そうした思いで投資をすることもできます。つまり投資は、企業の未来に期待して、その成長を後押しする行動でもあるのです。

企業の成長は、私たちの暮らしを変えていく

企業が成長し、新しい商品やサービスを生み出すことは、私たちの暮らしそのものにも影響します。たとえば、今では当たり前のように使っているスマートフォンも、最初から身近なものだったわけではありません。新しい技術を形にし、世の中に広げていくには、企業の努力だけでなく、それを支えるお金の流れも必要です。投資によって企業が成長し、便利な製品やサービスが生まれれば、私たちの生活はより快適になります。さらに、企業の業績がよくなれば、そこで働く人の給与や雇用にもよい影響が広がる可能性があります。働く人の所得が増えれば、消費も活発になり、経済全体にもプラスの動きが生まれやすくなります。こうして見ると、投資は企業だけでなく、暮らしや経済全体にもつながっていることがわかります。

投資は社会課題の解決を後押しすることもある

投資の役割は、便利な商品を生み出すことだけではありません。近年では、社会課題の解決につながる企業や技術に注目が集まっています。たとえば、

  • 脱炭素に取り組む企業
  • 環境負荷を減らす技術を持つ企業
  • 再生可能エネルギーを広げる事業
  • 医療や福祉の課題解決を目指すサービス

などです。こうした企業や分野にお金が向かえば、新しい取り組みが進みやすくなり、社会全体の課題解決に近づく可能性があります。そのとき、投資家が将来性のある技術や事業を応援することは、よりよい社会の実現を後押しすることにもつながります。

地球温暖化の原因となる温室効果ガスの排出量を抑え、排出された二酸化炭素を回収することで実質的な排出量をゼロにすること。

利益を目指すことと、社会によい影響を与えることは両立できる

「利益を得ること」と「社会のためになること」は、一見すると別の方向を向いているように思えるかもしれません。ですが実際には、社会に役立つ取り組みが企業の成長につながり、結果として投資家の成果にも結びつくことがあります。もちろん、投資にはリスクがあります。値動きによって利益が出るとは限らず、元本割れの可能性もあります。そのため、投資をするときはリスクを理解したうえで、自分に合った方法を選ぶことが大切です。それでも、投資を「お金を増やすためだけのもの」ではなく、「応援したい企業や未来にお金を託すこと」と考えると、その意味は大きく広がります。投資は、自分の将来に備えるための行動であると同時に、社会の未来を支える行動でもあるということです。「投資はなんとなくお金もうけのためのもの」と感じていた方も、どんな企業を応援したいか、どんな未来に期待したいかという視点で考えてみると、投資の見え方が少し変わるかもしれません。