MARKET REPORT マーケットレポート
【石黒英之のMarket Navi】見直し機運強まるテック株の上値余地は大きい?
2026年04月23日
ポイント① テック株を見直す動きが再び強まる
中東情勢を巡る不透明感が残る中でも、テック株主体で構成されるNASDAQ-100が22日に再び最高値を更新するなど、テック株への見直し機運が強まっています。背景には生成AI(人工知能)需要の拡大があるとみられ、地政学リスクとは別軸で、企業業績の成長確度が相対的に高い分野に資金が向かっている構図といえます。
現在の相場をバブルとみる向きもありますが、過去の相場と比較すると様相は異なります。Windows95の発売をきっかけとした95~00年のIT相場ではNASDAQ-100が約5年で12倍と急騰しました。一方、生成AI相場が本格化した23年以降は2.4倍程度の上昇にとどまり(図1)、利益成長に沿った株価上昇となっている点が特徴です。過去との対比からも過熱感は相対的に限定的とみられます。
図1 IT(情報技術)相場と生成AI(人工知能)相場の
NASDAQ-100の推移

期間:(IT相場)1995年1月6日~2000年12月29日、週次
(生成AI相場)2023年1月6日~2026年4月22日、週次
・Windows95が発売された95年初をIT相場の起点、生成AI需要が急拡大し始めた23年初を生成AI相場の起点とした
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
ポイント② テック株の上値余地はなお大きいか
生成AIは「競争加速→投資拡大→技術革新」という好循環に入りつつあり、今後もテック企業の収益拡大を支える可能性が高いとみられます。利用人口や利用時間の拡大余地を踏まえると、生成AI市場の成長ポテンシャルは大きいといえ、業績面から株価を押し上げる構図が続きそうです。
株価は中長期的に企業収益に収れんする傾向があります。2年後のNASDAQ-100の12ヵ月先予想EPSをもとにすると、指数の上値余地は41,000ポイント超となる計算です(図2)。利益成長が続く限り、テック株は業績拡大に沿った形で株価の上昇基調を維持する公算が大きいと考えています。短期的な変動に左右されるのではなく、中長期視点でテック株の先行きを見通すことが重要です。
図2 NASDAQ-100と
同12ヵ月先予想EPS(1株当たり利益)

期間:2016年1月8日~2026年4月22日、週次
・〇印は1年後、2年後の12ヵ月先予想EPS(2026年4月22日時点のBloomberg予想)
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
*当資料は、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。