MARKET REPORT

【石黒英之のMarket Navi】物色2極化の日本株はアクティブ投資が有効?

2026年05月22日

ポイント① 銘柄物色の2極化が鮮明な日本株

21日の東京株式市場では、日経平均株価が大幅反発しました。市場予想を上回った米半導体大手エヌビディアの決算発表に加え、中東情勢を巡る緊張緩和期待や米長期金利の低下を背景に幅広い銘柄に買いが入りました。出資先である米オープンAIの上場観測が報じられたソフトバンクグループの株価上昇も相場全体の支援材料となった格好です。

もっとも、今年の日本株は「どの銘柄を選ぶか」が重要な相場となっています。21日の東京市場でも東証プライム銘柄の3割超が下落し、全面高とは言い難い状況でした。年初来でTOPIXは13%上昇していますが、構成銘柄のうち値上がりした銘柄数はほぼ半分にとどまり、残り半数近くは値下がりしています(図1)。指数は堅調でも、実際には物色の2極化が鮮明です。

図1 TOPIX(東証株価指数)構成銘柄の
年初来騰落数

TOPIX(東証株価指数)構成銘柄の年初来騰落数

期間:2025年12月30日~2026年5月21日、日次
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
 

ポイント② 日本株はアクティブ投資が有効?

年初来の上昇率上位をみると、半導体関連やAI(人工知能)インフラ関連銘柄が相場をけん引していることがわかります。21日の東京市場でも、エヌビディアの好決算やオープンAIの上場観測を背景にAI関連銘柄への資金流入が目立ちました。一方、業績期待の乏しい銘柄には資金が向かいにくく、日本株の中でも株価動向の差が広がっています。

近年の株価動向をみても、成長分野への投資や収益力改善を進めた企業群のパフォーマンスが際立っています(図2)。実際、TOPIX100の中でもROE改善幅が大きかった企業群は、米国株をも上回る上昇率となっています。インフレ転換やAI投資拡大など環境変化が進む中、日本株は銘柄選別するアクティブ投資が有効といえそうです。

図2 TOPIX100のROE(自己資本利益率)
変化幅上位30社と日米株

TOPIX100のROE(自己資本利益率)変化幅上位30社と日米株

期間:2015年1月末~2026年5月21日、月次
・TOPIX100構成銘柄の3月本決算企業で25/3期までの10期のROE変化幅が上位の30社に2015年1月末に均等投資したと仮定し指数化
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
 

個別銘柄の記載は、特定銘柄の売買などの推奨、また価格などの上昇や下落を示唆するものではありません。
*当資料は、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。