MARKET REPORT マーケットレポート
【石黒英之のMarket Navi】最高値更新の日本株の上値余地はなお大きいか
2026年05月26日
ポイント① 日経平均&TOPIXが揃って最高値
25日の東京株式市場では、日経平均株価が連日で最高値を更新し、相場全体の動きを示すTOPIXも2月27日以来およそ3ヵ月ぶりの最高値更新となりました。背景には、米国とイランが近く戦闘終結で合意するとの期待が高まったことに加え、インフレ定着や企業改革への期待を背景に日本株への海外投資マネーの流入が続いていることなどがあります。
もっとも、日本株は最高値を更新したとはいえ、過熱感は限定的です。足元の日本株は米国株に比べて12ヵ月先予想PERが17%程度低い状態にあります(図1)。依然としてバリュエーション面での買いやすさが意識される状況にあるといえ、海外投資家が日本株を見直す余地は大きいと考えられます。
図1 TOPIX(東証株価指数)とS&P500種株価指数の
12ヵ月先予想PER(株価収益率)の相対指数

期間:2012年1月6日~2026年5月25日、週次
・網掛けはアベノミクス相場で日本株に対する市場の期待が大きく高まった局面
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
ポイント② 日本株上昇続く公算も選別が重要に
また、TOPIXの12ヵ月先予想EPSの拡大基調が今後も続くと期待されている点も支援材料です。1年後の12ヵ月先予想EPSを基に試算すると、TOPIXはPER18倍で4,500ポイント台、同20倍では5,000ポイント超えも視野に入ります。過去5年平均のNT倍率(日経平均株価/TOPIX)14.3倍を基に換算すると、日経平均株価は72,000円程度まで上昇余地がある計算です。業績拡大が続く限り、日本株の先高期待は維持されそうです。
一方、株価上昇は市場全体に広がっているわけではありません。25日時点のTOPIXの年初来上昇率(15.7%)を上回る銘柄数は全体の約27%で、値下がり銘柄数は約50%となっています。指数上昇の裏側で選別物色が進んでおり、利益成長や資本効率の改善が期待できる銘柄を選別するアクティブ投資の重要性がより高まりそうです。
図2 TOPIXと同12ヵ月先予想EPS(1株当たり利益)

期間:2006年1月6日~2026年5月25日、週次
・〇印は1年後、2年後の12ヵ月先予想EPS(2026年5月25日時点のBloomberg予想)
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
*当資料は、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。