MARKET REPORT マーケットレポート
【石黒英之のMarket Navi】世界的なAI関連株の急落をどう捉えるか?
2026年06月24日
ポイント① 23日にAI関連株が世界的に急落
23日の世界の株式市場では、AI(人工知能)関連を中心としたテック株が急落しました。とりわけ、年初から上昇が目立っていた韓国総合株価指数は約10%下落し、サムスン電子など半導体株に売りが広がりました。日本の半導体関連株指数やSOXも大きく下げた格好です(図1)。
今回のAI関連株急落の背景には、短期間での株価急騰に加え、韓国当局が半導体株に連動するレバレッジ型ETF(上場投資信託)に警戒感を示したことが投資家心理を冷やし、AI関連株のポジションの巻き戻しを誘発したことも一因になったとみられます。もっとも、NASDAQ-100などの大型テック株の下げは相対的に小さく、AI相場全体が崩れたというよりも、上昇率の高かった銘柄に売りが集中したといえます。
図1 6月23日のテック系各株価指数の下落率

期間:2026年6月22日~2026年6月23日(2025年末~2026年6月22日)
・日本半導体関連株指数はMSCI Japan Semiconductors and Semiconductor Equipment Index、SOXはフィラデルフィア半導体株指数
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
ポイント② 業績拡大・株価上昇基調は不変?
一方、AI関連企業の業績拡大期待は大きく変わっていません。AI向けデータセンター投資は拡大が続き、半導体やAIインフラ需要は旺盛とみられます。テック系各株価指数の12ヵ月先予想EPSも拡大基調を維持しており、株価下落だけをもってAI市場の成長鈍化を判断するのは早計と考えます(図2)。
バリュエーション面でも、過去のバブル局面のような極端な過熱とは言い切れません。株価は短期的には需給や投資家心理に左右されるものの、中長期的には利益成長に収れんする傾向があります。AI関連株は値動きの大きさから不安視されやすい一方、利益成長が続く限り、中長期的な上昇基調は続く公算が大きいと考えられます。目先は24日に控える米半導体大手マイクロン・テクノロジーの決算発表がAI関連株の方向性を占う試金石となりそうです。
図2 テック系各株価指数の
12ヵ月先予想EPS(1株当たり利益)

期間:2024年1月5日~2026年6月23日、週次
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
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