MARKET REPORT マーケットレポート
【石黒英之のMarket Navi】海外投資家と個人が支える日本株の新局面
2026年07月07日
ポイント① 海外勢の日本株保有比率が過去最高
TOPIX(東証株価指数)は6日に史上最高値を更新しました。AI(人工知能)関連株の一角に利益確定売りがみられた一方、海運や輸送用機器、機械など幅広い銘柄に買いが入り、相場を押し上げました。好調な企業業績に加え、日本企業の資本効率改善への期待から海外投資家の評価も続いているとみられ、物色のすそ野が広がりつつあります。
こうしたなか、日本取引所グループが発表した株式分布状況調査によると、25年度の外国法人等の保有比率は34.7%と過去最高を更新しました。個人の保有比率も17.4%と前年度比で微増しました(図1)。新NISA(少額投資非課税制度)の普及を受け若年層など新たな投資家の参入が広がり、日本株の株主構成にも変化がみられています。
図1 主要投資部門別株式保有比率の推移

期間:1995年度~2025年度、年次
2004年度~2021年度まではJASDAQ上場銘柄を含む。2022年度以降は、その時点の上場銘柄を対象
(出所)日本取引所グループより野村アセットマネジメント作成
ポイント② 日本企業の資本効率改善余地大きい
今後の焦点は、コーポレートガバナンス・コード改訂を受け、企業が潤沢なキャッシュを株主還元だけでなく、成長投資や企業買収などへどこまで有効活用できるかです。日本企業の総資産に占める現金及び現金同等物の比率は、米欧企業を大きく上回っています(図2)。企業にはなお余剰資金の有効活用余地が大きく、資本効率の改善が進めば、日本株の中長期的な投資魅力はさらに高まりそうです。
日本株はAIを軸とした成長企業に加え、企業改革が進む可能性があるバリュー株の利益成長も期待されます。企業改革による収益力向上が実現するかが、日本株全体の先行きを占う上での焦点といえます。海外投資家に加え、個人の保有拡大も追い風に、日本株の上昇基調はより息の長いものとなる可能性があると考えています。
図2 日米欧企業の総資産に占める現金及び
現金同等物の比率

期間:2015年~2025年、年次
・日本はTOPIX(東証株価指数)、米国はS&P500種株価指数、欧州はSTOXX欧州600指数
(出所)Bloombergより野村アセットマネジメント作成
*当資料は、一部個人の見解を含み、会社としての統一的見解ではないものもあります。