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足元のプライベート市場のイベントと社債市場への影響について

2026年02月24日

218日、米大手プライベートエクイティ会社であるブルー・アウル・キャピタル・インク(運営会社)の関連する非上場ファンド、ブルー・アウル・キャピタル・コーポレーションII(以下、OBDC II)30%の出資金を早期償還すると発表しました。同社はOBDC II など関連する3ファンドで保有する14億ドル相当の企業向けローンを元本の99.7%で売却することで、損失なしに償還資金は手当できるとしています。OBDC IIは出資金の償還に毎四半期5%まで応じるのが当初の契約であり、早期償還ニーズの高まりから30%前倒しで返還する代わり、定期償還には今後は応じないことも明らかにしました。なお14億ドルの償還額はプライベートクレジット市場からみると非常に小さい額で、全体への影響は極めて限定的と考えます。

 

しかしながら、先んじて123日に大手運用会社ブラックロックが運営する上場ファンドであるTCPキャピタルが、運用するポートフォリオの価値を19%切り下げると発表されていたこともあり、プライベートクレジット市場全体への懸念から、ブルー・アウル株だけでなく、同業のブラックストーン、KKR、アレス・マネジメントの株価も下落、上場クレジットファンド株も下落しました。また、AI(人工知能)による技術革新がソフトウェア会社の経営を窮地に追い込むとの観測から、ソフトウェア会社へのエクスポージャーが大きいプライベートクレジットは資産の質が低下することも懸念されました。プライベートクレジットは中堅企業への主要な資金の出し手であり、市場規模の縮小は中小企業金融にダメージを与える可能性がありますが、確認できる202510-12月期時点で、プライベートクレジット市場への資金流入は減速しているものの流出ではなく、市場の大幅縮小は想定しにくい状況です。

 

足元、プライベート市場でのイベントはありましたが、社債市場の国債に対する上乗せ金利は歴史的な低水準となるなど、引き続き社債市場は底堅い動きを見せており、現時点で金融市場全般として警戒すべき状態とはなっていません。今回の件は一時的ないし個別ファンドの懸案であったと考えますが、社債の運用における2026年のリスク要因として注視して参ります。

 

SIO(グローバルアクティブ)

前田 有司

 

 

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