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為替介入とみられる急速な円高とドル円・日本国債市場について

2026年05月01日

昨日(4月30日)、日本時間の夕方から夜にかけて、米ドル円は160円台後半から一時は155円台へと大幅に円高となりました。急速な円高の要因として政府・日銀による為替介入が実施されたと報じられています。円高への動きに先立って、片山財務相は「断固たる措置」に言及をしていました。

 

政府・日銀が為替介入を行ったとみられる背景は、米ドル円がこれまで一時的に超えては円高方向へと戻った1米ドル160円を明確に超える水準へと円安が進行し、円安が日本経済に与える悪影響を懸念したためと見られています。

 

中東情勢の不安定化を背景とした日本経済の先行き不透明感から日銀が利上げをしにくくなるとの観測や、429日のFOMC(米連邦公開市場委員会)で政策金利の緩和バイアスに関する文言の維持に対する反対票があったことで、日本は利上げ継続、米国は利下げ継続といったこれまでの日米の政策金利の方向性に対する見方に変化が生じる可能性が意識されたことから、米ドル円は円安方向に進んでいました。

 

また、日本国債市場は財政政策への懸念に加えて、原油価格等が高騰するなかでも景気への懸念から日銀の利上げが実施しにくく、インフレ抑制が難しくなるのではとの見方もあり、今週に入り長期及び超長期債の利回りが大きく上昇しました。昨日(4月30日)には10年債は2.5%を、30年債は3.7%を超える水準まで上昇しています。

 

今後については、米ドル円は為替介入への警戒感が続く中、当面は変動性の高い展開を想定します。中東情勢の混乱が継続することによる原油価格上昇が日本のインフレ圧力を高めることで、当社としては日銀が利上げを再開する可能性が高いと見ています。米国ではガソリン価格高騰を背景にした個人消費の減速がFRB(米連邦準備制度理事会)の金融緩和を促す面もあることから、日米の政策金利格差が縮小することで円安に歯止めがかかると見込んでいます。

 

日本国債市場は、当面は原油価格やインフレ動向を睨みながら長期・超長期債中心に不安定な動きが継続する可能性がありますが、今年4月からは超長期国債の発行額が一段と減額されていることや、引き続き海外投資家からの超長期国債に対する旺盛な需要が見込まれることから、次第に金利変動は落ち着いていくと見込んでいます。

 

CIO(グローバル・アクティブ)

前田有司

 

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