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日米欧中央銀行の利上げで市場はどう動くか?米ドル円、日本国債、米国債等をCIOが解説

2026年09月24日

先週は、木曜日(日本時間9月17日未明)に米連邦準備制度理事会(FRB)が、金曜日(9月18日)には日本銀行が、それぞれ政策金利を0.25%引き上げました。さらに、9月10日には欧州中央銀行(ECB)も政策金利を0.25%引き上げており、日米欧の中央銀行がそろって利上げを実施した格好です。

 

その背景には、根強いインフレ圧力に加え、地政学的リスクを抱えながらも経済が比較的堅調に推移していることが挙げられます。今後の利上げ幅や継続性、来年の金融政策の方向性は各中央銀行によって異なると考えられますが、足元の市場では、次回の政策変更についても利上げ方向となる可能性が高いとの見方が織り込まれています。

 

こうした状況を踏まえ、弊社アクティブ運用チームでは、今後の米ドル円、日本国債、米国債、ドイツ国債の見通しについて、以下のように考えています。

 

 米ドル円は、日銀の金融政策決定会合で2名の審議委員が利上げに反対票を投じたことで発表後及び連休中は円安方向の動きとなっていますが、7月の日米協調介入、その後のベッセント米財務長官の円安を強く牽制する発言、日銀による利上げペース加速などを背景に円は上昇しやすい地合いが続くと考えます。また、先週末の海外市場では日銀がレートチェックを実施したとの見方も出ており、介入への警戒感も市場にはある状態です。一方で、原油価格が高止まりする場合や日本の拡張的な財政政策に変化が見られない場合、日銀の利上げペースの状況次第では円安への揺り戻しも考えられます。

 

日本の国債市場は、今回の日銀による利上げは既に市場に織り込まれていたため、発表直後の反応は限定的でした。なお、金融環境が引き続き緩和的であるほか、中東情勢の緊迫化などを背景に物価上昇懸念が続いていることから、日銀による段階的な利上げ継続の可能性が高いと見ています。これまでの利上げは、米国通商政策の影響などで不確実性が高まった局面を除けば、概ね半年間隔でしたが、今回は前回利上げから3カ月での実施となりました。市場では追加利上げが概ね3カ月間隔で織り込まれていますが、中東情勢などを巡る不透明感はなお強く、政策金利の調整タイミングやペースには不確実性が高いと考えています。もっとも、追加利上げの方向性自体は変わらないと想定しますので、当面、変動性を伴いながらも中長期債利回りには上昇圧力がかかりやすい環境が続くと見ています。超長期債は、利上げ継続が見込まれるほか、国債発行減額の影響で需給バランスの改善が進んでいるため、中長期的には相対的に底堅く推移すると予想します。

 

米国の国債市場は、8月下旬のジャクソンホール会合でのウォーシュFRB議長のタカ派的な発言を機に先週の米連邦公開市場委員会(FOMC)での利上げ期待が高まり、利回りが上昇しました。また、FOMCメンバーの政策金利予想でも今年中に0.25%の再利上げを予想するメンバーが中心を占めました。次の行動も利上げとなる可能性がありますが、ウォーシュ議長がインフレの高進を防ぐ姿勢を示していることが、インフレ期待の鎮静化に寄与し先行きの利上げ幅は大きくならないと見ています。そのため、米国10年債利回りの最近の急上昇は継続せず、5%程度で推移していくと想定しています。

 

ドイツの国債市場は、原油価格の上昇につられる形で利回りが上昇しています。ECBはエネルギー価格高騰を背景とした高いインフレ率に鑑みて米国に先んじて政策金利の引き上げを始めていますが、賃金上昇率の加速は見られていません。来年以降インフレ率が落ち着いて行けば、政策金利は引き下げに転じて10年債利回りも低下に向かうと見ています。

 

運用チームでは、原油価格の高騰が継続的なインフレの加速につながるとは見ておらず、主要国・地域の中央銀行が追加的に大幅な利上げを迫られるリスクは低いと見ています。

 

今後も変化する地政学リスクや各国の金融・財政政策の動向に注視し、ご投資家の皆様に高いパフォーマンスをお届けすべく運用を行なって参ります。

 

CIO(グローバル・アクティブ)

前田有司

 

 

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